マンション投資の基礎知識!共用部と専有部はどう違うのか?

共用部分と専有部分の違いをご存知ですか?

区分所有マンションはエントランスなどの「共有部分」と居住空間のような「専有部分」とに分けられます。

実際には共用部分と専有部分との境界は区分所有法上には定められておらず、各マンションの管理規約の規定に委ねられます。もしマンションを購入する際は、事前にどこまでが共有かなど確認しておくとよいでしょう。これにより物件の維持やバリューアップにかかる費用が大きく変わることもあるのです。

1.ベランダや玄関ドアを修繕するには許可が必要になることも

マンションの共用部と専有部の違い

たとえば壁紙の張替えなど専有部分における修繕やリフォームは個人の意思でできますが、費用は所有者が支払います。

その一方で、エントランスやエレベーターなどの共有部分を修繕することは個人の独断ではできず、全区分所有者のうち一定の同意を得て行なう必要があります。そもそも共有部分は区分所有者に所有権がないため、修繕やデザイン変更だけでなく物を置くこともできません

また共用部分の修繕費用は毎月積み立てている修繕積立金から支払われることになり、不足した場合は各所有者が支払います。そのため修繕が大規模になればなるほど同意を得ることが難しくなり、もし「取り壊し」などになれば10年以上もの話し合いが行われるケースも珍しくありません。

そして問題となりやすいのが「専有部分だと思っていたが共有部分だった(またはその逆のケース)」という事態です。

場合によっては次の入居者をいれるために修繕を急ぐ必要があっても、共有部分だったということが後になって分かり、思うようにリフォームが進まないこともあるでしょう。

1-1.共用部分になるものの例

下記は共用部分となるものの例です。たとえばベランダや玄関ドアの外側などは共有部分になるため、勝手に修繕することはできません。

  • 専用庭や専用駐車場
  • エントランス、共用廊下、屋上
  • エレベーター、電気や給排水などの共用設備
  • バルコニー、ベランダ
  • 集合ポスト内にある個人の郵便受け
  • 玄関、窓ガラス、雨戸、窓枠、網戸

これらはあくまでも特定の居住者が専用に使う権利を認められている部分に過ぎません。ついつい専有部分かと勘違いしやすいのですが、知らずにベランダに物を置いたりDIYをしたりすると管理規約に違反することもあるので注意してください。

マンションの共用部と専有部の違い

少し複雑ですが、窓ガラスは共用部分ですから割れた場合の費用は原則、管理組合が負担することになります。

しかし通常の使用にともなう管理にあたる場合の入れ替え費用は、管理組合ではなく区分所有者が負担することになるため、割れたことで入れ替えが必要になったときは区分所有者が費用を負担することになります。

また、玄関ドアは内側(住居側)や鍵は専有部分となり、外側(廊下側)は共用部分となっています。そのためシリンダーの取り替えや扉の内側を塗装することなどはできますが、それ以外は管理組合の管理になるため装飾など行ってはいけません。

さらに窓ガラスも専有ではないため、防音性の高いものに変更する場合などは事前に管理組合の理事長などにその旨を伝え、許可を得る必要があるのです。

1-2.修繕箇所別の費用負担内訳について

下記はあくまでも例示的なものですが、所有者負担での修繕となるものの参考例です。

トラブル箇所費用負担
宅配ボックスの故障管理組合
インターホンの故障管理組合
エレベーターの点検管理組合
玄関ドアの鍵交換、鍵の中折れ区分所有者
専用庭の植木を枯らした区分所有者
窓ガラスを割った(管理責任)区分所有者
地震で各住戸の電気温水器が破損した区分所有者
電飾灯の交換(維持管理)区分所有者
網戸の交換(管理責任)区分所有者

共有部分の維持管理のために徴収されている修繕積立金を、専有部分を修理するために使用することはできません。そのため窓ガラスを割ってしまった、網戸を破ってしまったなどで修繕が必要になったときは区分所有者が費用を負担することになります。

2.専有部分を修繕するための積立金を用意しよう

マンションの共用部と専有部の違い

専用部分のクロス張替えなど修繕にかかる費用を、予め積み立てておくことが大切です。たとえば下記のような設備は少しずつ老朽化していきますから、やはりある程度の期間使い続けると修繕が必要になるものです。

  • 給湯器:交換目安10~15年、費用目安25~35万円
  • キッチンや洗面台の水栓:交換目安8~15年、費用目安5~10万円
  • 壁紙:交換目安8~10年、費用目安5~10万円

設備によって寿命や費用は違いますし、ファミリー向けと単身者向けワンルームでは壁紙の交換にかかる費用も大きく変わります。

区分所有マンションでは共用部の修繕のために「修繕積立金」というものを毎月支払いますが、それ以外にも「専有部分の修繕積立金」を独自に用意することで突然の故障や退去後の現状回復にも慌てずに対応できるようになるでしょう

また、専有部分と認められているからといってどのようなリフォームや修繕を行ってもよいというわけではありません。各マンション毎にルールが定められていることもあるので必ず確認し、ルールに従いながら実施しましょう。

このように区分所有マンションでは修繕やリフォームなどを個人の自由にすることはできないなど制約があります。共用部分の修繕などある程度までは管理組合で行ってくれるため手間が省けるといったメリットはありますが、大家さんとしての経験や知識をみにつけたいというかたは一棟投資がオススメです。

この記事の後によく読まれています

ページトップ