マンションの共用部と専有部の違い

新築ワンルームマンション投資でなぜ失敗する人が多いのか?

人気のワンルームマンション投資にはリスクもある

ワンルームマンションとは、一棟物件を購入するのとは違い、マンションの各区分を所有する方法のことを指します。小規模から不動産投資を始めたいかたなどから特に人気があり、首都圏を中心にいまは飛ぶように売れています。

しかし新築のワンルームマンションのリスクを知らずに始め、数百万円から数千万円単位での損切りをしたかたも 少なくありません。それどころか「新築ワンルームマンション投資で失敗するひとが増えている」とさえ言われています。たとえば毎月数万円の手出しがでているというかたや、2,500万円で購入したものが、2年後に査定してみたところ2,000万円まで下がっていたということもあるのです。

同じ新築でも一棟とくらべて利回りがタイトになりますし、空室リスクも高くなることを考えると、新築ワンルームマンション投資はハイリスクということが見えてきます。それでは詳しくみていきましょう。

1.値上がりがほぼ見込めない新築ワンルームマンション

新築ワンルームマンション投資でなぜ失敗する人が多いのか

新築のワンルームマンションの場合は値上がりによる売却益はまず期待できません。どれほど短期間だったとしても売却するときには新築ではなく中古扱いになりますから価格は大きく下がります。

また土地が手に入る一棟とは違い、ワンルームマンションでは各所有者の数で土地を分割して所有している状態になりますし、個人の意思で「更地にして売却」ということが出来ないため、土地はほぼ無いも同然として考えるべきでしょう。

たとえば100戸の大規模マンションで100名の区分所有者がいた場合、土地が1億円なら「1億円÷100」で100万円分の価値にしかなりません。「将来、建物がボロボロになっても土地が残る」とはよく言われるものですが、これが当てはまるのは一棟を所有している大家さんのみなのです。

そうなるとワンルームマンションで重要になるのは建物部分ということになります。しかし、ご存知のとおり建物というものは経年とともに少しずつ価値が償却されていくので、新築時をピークに価値は下がる一方ということになります。

また外壁塗装や屋上防水工事などがしっかりと行われていない場合、建物の劣化は急速に進みますから価値も大きく下がってしまいます。そのような事態をさけるため管理組合が正しく機能しているのかが重要になるのですが、新築では判断できないため一種の賭けのようになるでしょう。

2.バリューアップが難しく高値で売るための対策が限られる

マンションを高値で売却する方法

一棟なら所有者は一人なので、外壁塗装や改築なども個人の意思で行えます。しかしワンルームマンションの場合はどうでしょうか。100戸あれば100名の所有者がおり、外壁やエントランスなど共用部分の修繕などは一定数の合意を得なければできません。個人の意思でできるのは専有部分のみなので、バリューアップが非常に難しいという問題があります。

一棟物件ならば成功例として「中古物件を安く購入してリフォームし、数百万円以上もの上乗せで売却できた」という話を耳にすることもありますが、ワンルームマンションではそのような話はそう多くありません。

たとえば再開発が行われることになった。自治体が法人税を大幅に下げて企業誘致を積極的に行い、その企業で働く方々の需要が見込めるようになったなど、バリューアップは外的要因に依存することが多いのです。

またバリューアップが難しいということは家賃の値下がりについて対策しづらいということでもあります。

家賃を値上げできれば利回りが上がり、高値で売却することもできるでしょう。しかし棟内には階層が違うだけで間取りなどがまるで同じ物件が並んでおり、周辺にも同じような間取りや家賃設定の競合物件が無数に立ち並んでいます。

仮に家賃を値上げしたとしても、部屋を探しているかたにしてみれば、ほぼ変わらない条件なら安く借りられるほうを選ぶ可能性のほうが高いです。さらにこれからは地方を中心に人口現象が加速するといわれており、バリューアップがしづらいワンルームマンションは家賃の値下げ競争へと突入することも考えられます

3.孤独死などの事故物件になる危険もある

孤独死がおきる確率

これは東京都監察医務院にて公表されている「東京23区における孤独死発生件数」ですが、孤独死に遭遇する確率は年々高まっていることが伺えます。

実に毎日10名ほどのかたが孤独死しているといわれており、100室保有していると5年に1度の確率で孤独死に遭遇する可能性があるといわれています。また、右の表をみると男性は50歳代前半から、女性は60歳代後半から亡くなるかたが多いということがわかりますが、このように孤独死するとは考えにくい年齢のかたでも心筋梗塞や脳卒中などで突然亡くなるケースもあるのです。

とくにワンルームマンションは単身者用ですから、自然とリスクは高まります。晩婚化が進むにつれて更に確率は高まるでしょう。

もし孤独死が発生してしまうと修繕に多額の費用がかかりますし、家賃も半額ほどに下げて貸し出すことになります。新築ワンルームマンションは中古物件にくらべて利回りがタイトなので、家賃の値下げは何としても避けたいところ。売ろうにも瑕疵(かし)がある物件ということで価格が大幅に下がってしまい、「売却価格<ローン残債」となれば売るに売れません。

4.新築ワンルームマンション投資で失敗する人

新築ワンルームマンション投資でなぜ失敗する人が多いのか

ワンルームマンション投資での失敗談としてよく聞くものは「毎月のように手出しがでた」というものです。

家賃収入がそのまま全て懐に入るわけではなく、修繕積立金や経費などを差し引くとほとんど手残りがない状態になったという話は珍しくありません。10月から3月の繁盛期のうちに入居者が決まらなければその後1年空室のままということもありますし、その間にも積立金やローンの返済などで手出しが発生します

固定資産税や都市計画税は場所や広さなどによって税額は変わりますが、仮に5万円が毎年かかるとするなら月に換算すると4,000円の負担です。退去があれば修繕費用として10万円ほどかかることも多いので、いざというときのために独自に積み立てておく必要があります。さらにローン返済、管理費や修繕積立金の支払い、空室リスクなどを考えると、毎月手出しがでてしまう方が多いのも不思議はありません

また、修繕積立金は新築時には低く設定されていても、老朽化が進むにつれて値上げされることも想定しておかなければなりません。当初は「安く設定されているから毎月の手出しはないだろう」と思っていても、大規模修繕などで積立金が足りなければ各戸毎に100万円単位での負担を求められることもあります。もちろんこれはあくまでも共用部分の修繕ですから、専有部分の修繕費用については別途ご自身で用意しなければなりません

5.金利が上昇すると一気に赤字が膨らむこともある

新築ワンルームマンション投資でなぜ失敗する人が多いのか

マイナス金利の影響から2%などの低金利で借入れできるかたもおられますが、この水準が借入している間ずっと続く保証はありません。建物が老朽化し家賃収入は下がるなか、もし金利が上昇した場合に果たして何%までなら耐えられるのか、厳しくシミュレーションしておく必要があるでしょう。

シェアハウス一棟投資のように新築でも8%など利回りが高いものならば、ある程度の期間運用しながら自己資金を厚くし、金利が上昇しても繰り上げ返済や売却など対策しやすくなります。しかしワンルームマンションの場合は利回り4%ということも多いので金利が上がったときに非常に難しい状態になることも考えられます。

下記ではさらに詳しくマンションとシェアハウス投資とのメリット・デメリットを比較していますので、是非ご覧ください。

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