マイナス金利と不動産

固定資産税や都市計画税ってどう計算するの?

固定資産税や都市計画税を把握しておこう

不動産投資では各種税金や修繕費、そのほか管理委託費用など様々なランニングコストがかかり、これを知らずにいると利回り10%の物件でも失敗する例があるということは下記の参考記事でお伝えしました。

今回はさらに踏み込んで、実際に固定資産税や都市計画税がどれほど必要になるのかをチェックしてみましょう。

1.まずは基本知識を確認しよう

固定資産税については下記のようなポイントを覚えておくとよいでしょう。

  • 不動産を所有しているうちは毎年支払う
  • 納期の10日ほど前までに納税通知書が届く
  • 年4回に分けて支払うか、一括で払う
  • 新築や耐震、バリアフリー化などで軽減措置がある
  • 年の途中で売買した場合は固定資産税が日割り精算されることが多い
  • 「木造<鉄骨<鉄筋」と構造によって固定資産税は高くなる
  • 一般の土地取引価格に対する指標として、公示地価が毎年公表されている
  • 市街地の土地には1平方メートルあたりの評価額である「路線価」がつけられている
  • 路線価は公示地価の約8割、土地の固定資産税評価額は公示地価の約7割とされている
固定資産税や都市計画税の計算方法

そもそも「固定資産税」とは個人や法人が保有している土地、家屋、償却資産などの“固定資産”に対して市区町村が課税する「地方税」のことです。

毎年1月1日時点で土地や建物を所有している(固定資産税課税台帳に登録されている)人に対して課税します。償却資産については毎年1月31日までに事業者自ら申告することで評価額が決定し課税され、これも課税対象は1月1日時点で保有しているかたです。

税額は建物と土地とで別々に計算され、納付期限は自治体によって様々ですが通常は年4回(6月、9月、12月、2月)に分けて納付します。このとき一括払い又は年4回の分納のいずれかを選べ、自治体によっては第一期(6月)に一括払いすると「全納奨励金」といい数万円を減額するところもあるようです。納付通知書は第一期の納付月に送付されるので、各納付期限までに納めましょう。

また、住宅用地と新築住宅の“建物”については「軽減の特例」が設けられています。ただし「軽減の特例」は各市区町村にて手続きされるので特に申請する必要はありません。

1-1.年の途中で売却したときはどうなるのか

1月1日以降に売買が行われた場合、ほとんどは固定資産税を「日割り」で計算し、不動産売買の時に買主に対して請求することになります。

そのため年の途中で不動産を手放した人が1年分の固定資産税をすべて負担するというわけではありません。売主は「1月1日~譲渡した日の前日まで」を、買主が「譲渡された日~年末まで」をそれぞれ負担するように売買代金を調整し、納税は1月1日時点での所有者である売主が行なうのです。

(1-2)1月2日に建物が完成した場合はどうなるのか

土地については1日時点ですでに取得しているので通常どおり課税されますが、2日以降に建物が完成した場合はその年の固定資産税はかかりません

ただし1日時点でほぼ完成している場合は課税対象になることもありますし、古い建物を取り壊して新たに建てた場合などは1日時点にあった建物に対して課税されることもあります。この辺りは事前に課税されるかどうか買主と売主で話し合い、確認しておくとよいでしょう。

1-3.固定資産税がかからないこともあるのか

同一人が所有する固定資産の「課税標準額」の合計が土地30万円未満、建物20万円未満のときには固定資産税がかかりません

1-4.都市計画税とは何だろう

固定資産税以外にも、都市部では「都市計画税」というものが別途課税されます。

課税対象者や税額計算方法などは固定資産税と同じですが、最大税率は0.3%となっており申告はとくに必要ありません。というのも毎年5月頃になると所有する不動産がある市区町村から「固定資産税の納税通知書」が届きますが、ここに都市計画税も記載されているので一緒に納税することになるのです。

2.固定資産税・都市計画税の税率はどれくらいか

固定資産税・都市計画税の税率計算方法

下記は平成28年6月時点で東京都主税局にて公開されている情報を元に算出したものです。ただし実際に適用される税率は市町村ごとに異なり、固定資産税評価額は3年に一度見直されることになっているので、税制改定による変更点なども必ず確認しておきましょう。

2-1.固定資産税評価額はどれくらいか

土地:時価の6~7割
建物:建築費の5~7割
(※固定資産税評価額は“固定資産課税台帳”に登録されている価格を確認します)

2-2.固定資産税の求め方

土地、家屋:課税標準(固定資産税評価額)×1.4%

2-3.都市計画税の税率

土地、家屋:固定資産税評価額×0.3%(上限)
(※都市計画税は0.3%を上限に各市区町村によって税率が異なる)

3.固定資産税と都市計画税の計算例

参考までに購入金額8,000万円(土地5,000万円、建物3,000万円)、年間家賃収入800万円の物件を所有している間に、固定資産税がどれほどになるのか考えてみましょう。

また、このほかにかかる管理費や修繕積立金などは各物件によって異なりますが、だいたい家賃収入の約1割が目安になります。年間家賃収入が800万円ならば約80万円を修繕費などに充てるということです。ただし設備が特殊なものや大規模修繕などで積立金が足りない場合などは、修繕費が高額になることもありますし、管理を委託する場合はどこまでを依頼するのかによっても変わります。

3-1.土地にかかる固定資産税の計算例

土地評価額が時価の6割のとき、
固定資産税評価額=5,000万円×60%=3,000万円 …①

小規模住宅用地の特例により(①×1/6)となるので、本則課税標準額は500万円となり、
土地にかかる固定資産税=500万円×1.4%=7万円

3-2.建物にかかる固定資産税の計算例

建物の固定資産税評価額=3,000万円×60%=1,800万円
建物にかかる固定資産税=1,800万円×1.4%=25.2万円

つまり土地と建物を合わせて固定資産税は32.2万円になるということです。

不動産投資ではこのほかローン返済や修繕費の支払い、入居者募集にかかる広告費の支払いなども考えなければなりません。また雨漏りやシロアリ被害がある場合は修繕に数百万円ほどかかるケースもあるため、中古物件を購入する際にはしっかりと確認する必要があります

税金などは難しい部分なのでついつい目を背けたくなるものですが、不動産投資を成功させるには税額がどれほどになるのか、修繕費はどれほど見積もっておくべきかなどを把握しておくことが大切です。

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