敷金のトラブル

不動産取得税ってなんだろう?納税の準備をしておこう

不動産を取得したときにかかる税金

不動産取得税とは、土地や家屋などの不動産を取得したときに一度だけ課税される税金のことです。これは登記をしていない不動産であっても納めなければなりません。

不動産投資では本体の価格だけでなく、印紙税や登録免許税、不動産取得税など諸経費がかかります。税金のことを考えずに物件を購入してしまうと、納税通知が送られてきても手元に資金がないなどのトラブルになることもありえます。税金について知り、計画的に資金を用意しておきましょう。

それでは詳しくご説明します。

不動産取得税は、取得した時にすぐ払うものではない

不動産投資の税金について

税金といっても支払うタイミングは様々。たとえば“印紙税”のように不動産の購入契約を交わしたときにかかるものもあれば、“表題登記”のように、建物を新築してから一ヶ月以内に行う登記で支払うものもあります。

そして不動産取得税ですが、これは新築か中古かで納付書が送られてくるタイミングが違います。中古や土地だけなら取得後3ヶ月から半年、新築なら取得した“翌年”の4月以降にそれぞれ納付書が届きます

そのため新築では1年たってから収めることになる人もいます。中古物件などは老朽化によって設備交換や修繕での支出も考えられるので、手元に資金がないということにもなりかねません。取得税について予め確認しておきましょう。

有償・無償に関わらず課税される

多くはローンを使って物件を買うことが多いかと思いますが、なかには交換や贈与など無償で物件を持つことになったひともいるでしょう。

無償なら税金はかからないのか?と思いがちですが、不動産取得税とは「不動産を取得したことにかかる税金」ですから有償無償にかかわらず課税されます。ただし、相続で取得したときは課税されません。

相続なら不動産取得税はかからない

不動産取得税とは、生きている人から不動産を取得するとかかる税金なので、相続のように亡くなった人からのものであれば課税されることはありません

課税される対象は交換や贈与のように、生きている人から取得する場合。そのため“死因贈与”のように贈与者が死亡することで効力をもつものでも不動産取得税はかかります。少し混乱しやすいポイントなので注意してください。

不動産取得税の税率、税額について

不動産取得税の税率は固定資産税評価額の3%です。

原則は4%ですが、平成30年3月31日までに取得した土地や家屋であれば3%に軽減されています。

不動産取得税の計算方法

取得した不動産の価格(課税標準額)×3%(税率)=不動産取得税

税額の計算式はこのようになります。注意が必要なのは“不動産の価格”ですが、これは不動産の購入価格や建築工事費ではなく、固定資産税評価額ということ。原則として固定資産課税台帳に登録されている価格を用います。

“新築”での不動産取得税の減税制度について

建築したり購入したりで新築未使用の住宅や、住宅とともに取得した土地については、下記の床面積要件を満たすと“特例適用住宅”となり、課税標準額から1,200万円が控除されます。

もし平成28年3月31日までの間に新築された“認定長期優良住宅”であれば1,200万円から1,300万円まで控除額が拡大されます。

面積要件下限上限
一戸建て50m2以上240m2以下
区分所有や構造上独立した区画を有する住宅40m2以上240m2以下

土地については下記の要件となっています。この軽減を受けるには、土地の上に建つ住宅が、新築住宅を取得したときの軽減の“特例適用住宅”にあてはまる必要があります。

建物・土地の取得要件
住宅や土地を同時に取得新築後1年以内に建物を取得した。
住宅の新築より先に土地を取得土地を取得後3年以内に、その土地の上に住宅を新築した。
(※ただし、土地の取得者が住宅の新築までその土地を引き続き所有している場合、又は土地の取得者からその土地を取得した方が住宅を新築した場合に限る)
住宅を新築した後に土地を取得新築後1年以内にその敷地を取得した。

要件について、くわしくは各自治体のサイトや窓口にて確認してください。

一定額未満だったときは課税されない

課税標準額が一定の金額未満だったときは課税されません。東京都主税局では下記のように記載されています。

・土地を取得した ⇒10万円
・家屋を新築、増築、改築などで取得した ⇒23万円
・家屋を売買や贈与などで取得した ⇒12万円

ただ、土地を取得して1年以内に隣接する土地を取得したようなケースでは、それぞれの土地や家屋の取得を合算し、一つの不動産の取得とみなされます。

固定資産税評価額の確認方法

固定資産税評価額は「固定資産評価証明書」というものを各自治体の窓口で交付してもらうことで確認できます。

ただし新築の場合はまだ算出されていないので、その不動産の固定資産税評価額はまだ算出されていません。おおよその目安ですが、家屋なら購入価格の5~7割(約6割)ほどの範囲内で評価されることが多いようです。

不動産取得税の軽減措置について

不動産投資の税金について

新築であれば賃貸用でも軽減措置の対象となり、一定の条件を満たしていると不動産取得税が軽減されます。この軽減措置をうけるには、不動産を取得した日から原則60日以内に“不動産の取得者”が不動産取得税の申告をしなければなりません。

この60日というのは自治体によって異なります。たとえば東京都は60日ですが神奈川県では10日以内と定められているので、早めに各自治体のホームページや窓口などで確認しておきましょう。

もし申告を忘れてしまっても罰則などはなく自治体が納税通知書を送ってきますが軽減を受けることはできません

また、不動産取得税申告書に必要な書類を用意し、取得した土地・家屋の所在地を管轄する都道府県税事務所や都税支所、支庁に提出しましょう。このとき必要になる書類は自治体によって異なることもあります。ギリギリになって慌てないよう事前に窓口へ問い合わせしておくと安心です。

申告に必要な添付書類(東京都のケース)

東京都でのケースですが、不動産所得税の申告に必要な書類はこのようになっています。

新築未使用の住宅とその敷地を、住宅の新築から1年以内に取得した場合(同時取得を含む。)土地を取得後、3年以内に土地を取得した方が住宅を新築した場合土地を取得後、1年以内に土地を取得した方が当該土地の上にある中古住宅(耐震基準適合既存住宅)を取得した場合(同時取得を含む。)
土地付建物売買契約書土地売買契約書売買契約書
最終代金領収書最終代金領収書(土地売買代金分)最終代金領収書
登記事項証明書(土地・建物)登記事項証明書(土地)登記事項証明書(土地・建物)
平面図(※各部屋の床面積が確認できるもの)建築工事請負契約書住民票など自己の居住の用に供することを証するもの
建築確認済証平面図(※各部屋の床面積が確認できるもの)
次のいずれか

●検査済証
●建物引渡書〔建築業者等の印鑑証明書(原本)添付〕
●登記事項証明書(建物)
平面図(※各部屋の床面積が確認できるもの)

提出するときは原本ではなくコピーを出して大丈夫です。これ意外にも条件によっては提出を求められる場合があります。

不動産取得税を収める方法

不動産取得税は「取得した土地や家屋がある都道府県」に納税します。東京の物件を購入した人は東京都に納めるということですね。

東京都のケースでは、都税務事務所や支庁から納税通知書が送付されてくるので確認し、記載されている納期限までに納めましょう。都税事務所や都税支所、支庁の窓口だけでなく、金融機関や郵便局の窓口、取扱のあるコンビニエンスストア、金融機関などのATM(ペイジー対応)が利用できます。

また、大家さんのなかにはサラリーマンとして働く人も多いので、パソコンや携帯電話などからクレジットカード払いも可能とのこと。期限までに任意の方法で納めましょう。

地方には人口流出がとまらず、空室に悩む物件が増えているとのこと。とくに区分所有マンションなどは、空室になれば収入ゼロになってしまいます。たとえ空室でも税金は支払わなければならないので、価格が安いからといって空室リスクを考えずに物件を購入することは避けましょう。

不動産投資で大切なことは入居付けできる物件かどうかを正しく見極めることです。価格や表面利回りだけを見るのではなく、長い目でみて安心して運営できるかどうかまで考え、物件を選ばなければなりません。

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