瑕疵物件のリスク

積算価格が高いだけの物件選びが失敗しやすい理由とは

物件選びでのチェックポイント「積算価格」

不動産投資で何を重視しながら物件を選ぶのかは人によって基準が異なりますが、なかには「積算価格がでる物件を買う」ことをポイントにしているかたもおられます。

今回はなぜ積算価格が重要と言われているのかについて、簡単にご紹介しましょう。また積算価格の出るRC物件が失敗しやすい理由についても併せて記述しています。

1.積算評価価格とは何だろう?

積算評価価格とは何だろう?

積算評価価格(積算価格)とは土地と建物のそれぞれの価値を査定しそれらを合計した価格のことで、「土地の価格+建物の価格」というように土地と建物を分けて求めた価格を合計したものが積算価格です。簡単にいえばその物件をいま再びつくる場合いくらになるのか?を表すものです。

  • 土地の評価額=路線価×敷地面積
  • 建物の評価額=延べ床面積×再調達価格×(残存年数/法定耐用年数)

このように土地価格は国税庁によって定められる路線価をもとに敷地面積をかけて計算され、建物の価格は木造やRC造などの構造毎に定められている法定耐用年数や築年数、延べ床面積などによって決まります。

後述しますが積算価格は金融機関から融資を受ける際に重要な指標であり、積算価格をもとにその物件の「担保価格」を見定めて融資を実行するかどうかを判断されます。

1-1.再調達価格とは?

再調達価格とは物件を再度新築した場合の価格のことです。これは物件の構造によって下記のように定められています。

  • RC造(鉄筋コンクリート):20万円/㎡
  • 重量鉄骨:18万円/㎡
  • 木造:15万円/㎡
  • 軽量鉄骨:15万円/㎡

たとえばRC造で延べ床面積が50㎡のときの再調達価格を求めると「20万円×50㎡」で1,000万円となります。RC造は再調達価格が高いので、積算価格が高くなりやすいという特徴があります。

1-2.積算価格は銀行の融資額にも大きく影響する

多くの金融機関において融資審査で重視するポイントは主に「個人属性評価」と「物件評価」の二点です。

個人属性とは年収や勤続年数、自己資金の多寡などを指します。そして物件評価とは融資の対象の物件の資産性と収益性に対する審査です。これは一般に「積算評価法」と「収益還元法」で計算されます

銀行の評価方法はそれぞれで異なりますが、都市銀行では積算評価法と収益還元法の両方で評価を出していることが多いので、是非この二つについては覚えておきましょう。

2.なぜ積算価格がでるRC物件は失敗しやすいのか

なぜ積算価格がでるRC物件は失敗しやすいのか?

数年前までは積算価格がでる物件ならばフルローンやオーバーローンが出ることもありました。とくにRC物件は法定耐用年数も長いので融資期間が長期になり、キャッシュ・フローを確保しやすくなります。さらに上記でも記載したとおり再調達価格などの関係から積算価格が高くなりやすいのです。

これはつまり木造物件などと比較してRC造のほうがフルローンでの購入をしやすいということです。さらに、購入しやすいということは物件の価格が高くなりやすいということでもあります。

2-1.ランニングコストが高くなるRC物件のリスク

一見すると積算価格が高い物件はメリットが大きいようにも思えますが、積算価格が大きいからといって利益まで大きくなるとは限りません

とくにRC物件は修繕の規模も大きくなることが多く、高額の修繕費が必要になることをよく考えておかなければ、キャッシュ・フローが残らずに失敗することもありえます。たとえばエレベーターの交換となれば百万円を超える費用がかかることもありますし、雨漏りが起きると木造のように単純な構造ではないため、原因箇所が分からず広範囲を修繕することもあるでしょう。

また積算価格が高いということは、固定資産税評価額が高いということでもあります。つまり毎年支払うことになる固定資産税や都市計画税が高額になるばかりか、不動産取得税や登録免許税まで高くなるということです。

「出ていくお金」が増えるということは「利回りが下がる」ということですから、高利回りな物件を狙うかたは新築木造などの積算価格の低い物件を狙うなどがオススメです。

2-2.積算価格の高い物件は買い手が見つかりやすい

融資が出やすいということは、売却時に買い手が見つかりやすいということでもあります。これは出口戦略まで考えた不動産投資をするにはとても重要なポイントでしょう。

ただし売却時の価格が大幅に下がればローンの残債を下回り、損切りすることもあります。積算価格が高い物件を購入することのメリットは長期のローンを組めるということと、買い手が見つかりやすいということ以外にはありません。

「積算価格が高いRC物件を購入すると失敗しやすい」と言われるのは、購入しやすさだけを重視してランニングコストなどの「出ていくお金」を無視したシミュレーションを行っているためです。積算価格だけにこだわるのではなく、利回りなどまで考えた物件選びを行いましょう。下記ではRCか木造かでお悩みの方に参考になる情報をご紹介しています。

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