路線価の上昇は相続税にどう影響するのか

税金が増える!?路線価の上昇は相続税にどう影響するか

なぜ路線価が上がると税金まで上がるのか?

平成28年7月1日、路線価が上昇したという報道がありました。今回は路線価の上昇と相続税への影響について見ていきたいと思います。まずはニュース内容をチェックしておきましょう。

1.路線価が全国平均8年ぶりに上昇

下記をご覧ください。

<路線価>8年ぶり上昇…14都道府県プラス
国税庁は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2016年(1月1日時点)の路線価を公表した。全国の平均変動率は前年比0.2%プラスとなり、リーマン・ショック前の08年以来8年ぶりに上昇に転じた

都道府県庁所在地の最高路線価は前年より4市多い25市で上昇し、うち札幌や神戸、広島など10市の上げ幅は10%以上だった。上昇率トップは大阪・御堂筋の百貨店「阪急うめだ本店」前の22.1%だった。地点別では、東京・銀座の文具店「鳩居堂」前が31年連続日本一。価格は1平方メートル当たり3200万円で、リーマン前を上回った。一方、都道府県別で下げ幅が最も大きかったのは秋田で3.9%。愛媛2.1%、青森、山梨、和歌山が1.9%で続いた。滋賀は前年の横ばいから0.2%マイナスに転じ、三重もマイナス1.7%から1.8%に下げ幅が拡大した。

※引用:毎日新聞「<路線価>8年ぶり上昇…14都道府県プラス」

全国平均を押し上げたのは東京(2.9%)、宮城県(2.5%)、福島県(2.3%)となっていますが、宮城・福島は東日本大震災による住宅再建などで需要が続いていることが背景にあります。上昇したエリアがある一方で下がっているエリアも33県あり、とくに大きく下がったのは秋田県(▼3.9%)や愛知県(▼2.1%)などとなっています。

2.なぜ路線価は上昇したのか?

路線価の上昇は相続税にどう影響するのか

路線価が上昇した理由はいくつか考えられます。

まずはマイナス金利などの金融緩和によって不動産投資を始めるかたが増えたこと。そして東京五輪へ向けてインフラ整備や再開発なども進んでいるということ。ほかにも外国人旅行者の増加も目覚ましくホテルや商業施設などの“用地需要”が高くなっており、その影響が大都市から地方にまで波及したことで全国平均が押し上げられたことなどが考えられます。

路線価が上がったということは相続税アップの可能性があるということですから、これまで課税対象にならなかった多額の資産を持たない中間層でも、相続税がかかってしまうケースも増えるでしょう。

また日本は累進課税なので資産を持つかたほど税額も高くなります。広大な土地をお持ちのかたなどは、相続税が数百万円から数千万円上がることもあるでしょうから、土地の上にアパートなどを建てることも検討されているのではないでしょうか。事実、路線価上昇によって不動産投資に興味を持たれるかたも多いようです。

3.路線価が上がるとなぜ相続税まで上がるのか?

路線価(ろせんか)とは1㎡あたりの土地価格のことで、相続税や贈与税などの課税価格を算出するときの基準となるものです。路線価が上がるということは土地が高く売れるというメリットがある反面、相続税などの税金が増えてしまうというデメリットもあります。

路線価の参考例

これは平成27年度の東京都新宿区の一部エリアですが、このように路線に対して単価が定められています。路線価には「相続税路線価」と「固定資産税路線価」の二つありますが、多くの場合は相続税路線価についてのことだと思ってよいでしょう。詳しくは参考記事をご覧ください。

4.路線価上昇なら東京での不動産投資は避けるべきか?

路線価が上昇したとはいっても、土地の相続税評価額は市場価格より低く評価されます。つまり相続税評価額と市場価格との乖離(かいり)が大きくなる首都圏の土地を持つほうが節税効果も大きくなると考えられます。

また不動産事業という点でみても、やはり狙うべきは土地の値上がりを期待できる首都圏の不動産です。地方では人口流出によって空室率が高くなる危険もあり、地価の下落が起きる可能性も高くなります。そもそも土地の需要というものはそのエリアに住む人の数に大きく影響されるので、人口減少が予想されている地域に不動産を購入しても需要は低くなるでしょう。

需要が低く土地の価格も下がるとなれば、いざ売却しようとしたときに買い手がつきにくくなる可能性が高いです。出口戦略(売却時)を考えても地方よりも東京の不動産を購入するほうがよいでしょう。

首都圏の土地は東京五輪などで今後も値上がりすることが予想されていますし、企業や大学が集中していることから人口も増えると考えられています。詳しくは下記をご覧ください。

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