入居者から寄せられるクレーム例

東京都台東区がマンションや一軒家での民泊を禁止したのはなぜか?

マンションでの民泊ができなくなった東京都台東区

民泊について国は規制緩和の方向性で進めていますが、東京都台東区では条例を改正し「従来の宿泊施設条件を維持する」としました

これにより同区内ではワンルームマンションや一軒家などを使った民泊営業ができなくなります

1.民泊ってなに?

民泊(みんぱく)とはマンションの一室などに旅行者を有料で宿泊させる「簡易ホテル・宿所」のことです。

宿泊料をとり、繰り返し不特定多数に貸し出すことから営業許可が必要になりますが、許可を取るにはハードルが高いということで無許可のまま営業を繰り返す「ヤミ民泊(違法民泊)」が問題となっています

airbnb(エアビーアンドビー)などに代表される仲介サイト等で利用者を集めて有料で他人を宿泊させる場合は、それがたとえ自宅だったとしても都道府県に届け出て許可を取らなければなりません。もし無許可で営業を行えば刑事罰の対象となりますし、罰則の強化も検討されています。

2.台東区議会で可決された民泊の規制とは

東京都大東区での民泊営業について

年間で約4,500万人の観光客が訪れ、浅草寺や上野動物園など有名な観光地が多い台東区でも違法民泊の被害は進んでいました。

これまでにマンションの管理会社や近隣住民などからの相談が多くよせられており対応を検討していた台東区ですが、ついに条例改正へと踏み切ったのです。議会は国の規制緩和は時期尚早であり、大田区などの課題を検討したうえで緩和するか決めるべきという方針です。

このように、たとえ新制度が定まったとしても各自治体で独自にルールを設けることができるので、これから運用を考えているかたは新制度だけでなく自治体の方針も確認しておきましょう。

下記は台東区議会で可決された民泊についての規制です。

東京・台東区議会 民泊に「待った!」条例改正案を可決
住宅の空き室などに旅行客を有料で泊める「民泊」を巡り、東京都台東区議会は29日、営業時間内は従業員を常駐させることなどの条件を課す区の旅館業法施行条例改正案を議員提案し、全会一致で可決した。国が4月から民泊営業を認める規制緩和を「時期尚早」とし、独自に条件を付ける。改正案の可決で、区内での民泊営業は極めて困難になる見通しだ。

※引用:毎日新聞「東京・台東区議会 民泊に「待った!」条例改正案を可決」

東京、大阪、京都など海外からの旅行者が多いエリアでは宿泊施設不足が問題となっており、違法だと知りながらも民泊を運営するマンションオーナーは多いようです。

すでに現在運営されている民泊は大半が無許可だといわれており、このような違法民泊はマンション内の治安を悪化させる心配があることや、騒音などで近隣とのトラブルが起きることも懸念されています。

台東区の事例では寄せられた相談のなかには「マンション一階の共用部分にキーボックスが無断で設置されている」などもあったとのこと。利用者側だけでなくホスト側にも問題があることが少しずつ露わになってきており、「民泊」についてのイメージダウンに繋がりかねません。

今後、国による規制緩和が行われたとしても、民泊についての規制強化を求める声が出れば再び旅館業法など高い要件が求められる内容へと改正される可能性もあります。東京五輪が終わったあと民泊が日本に定着しているのか廃れてしまっているのかは誰にも分かりませんが、それらは全ていまの私たちにかかっているといっても過言ではないでしょう。

あとに残されたのがゴースト化したマンションだけ、という事態だけは避けたいものです。

3.マンション民泊のなにが問題なのか?

マンション民泊の問題点とは

マンション内で民泊が多発すると定着する入居者が減るので、管理組合が機能せず修繕計画など管理が行われなくなり、やがて資産価値の低下を招くおそれがあります

マンションの資産価値を維持するには管理が何よりも大切ですし、不動産投資だけでなく実需(購入者が住むため)として購入するときにも「マンションは管理を買え」とまで言われるほどです。万が一にもマンション内で民泊が行われることがあれば、騒音などのトラブルで退去されるかたが続出する恐れもあります。

住宅の空き室などに旅行客を有料で泊める「民泊」を巡り、東京都台東区で苦情・相談が相次いでいる。保健所には4月だけでも17件が寄せられた。不特定多数の旅行者の出入りや騒音が多い。原因として無許可の民泊が増えている可能性があり、区は対策を検討する。

※引用:毎日新聞「旅行者出入りや騒音で相次ぐ苦情 区対策検討 東京」

すでにゴミ出しについてルールを守らない、深夜の騒音、一戸建て住宅の前で外国人の話し声がするなど相談やクレームが自治体へと多数寄せられています。どれほどセキュリティ対策がされている建物でも、住民以外の不特定多数のかたが頻繁に出入りしているようでは意味がありません。

マンションによっては民泊を禁止の旨を規約に明記し「民泊禁止マンション」としてPRしているところもあるほど。

今後のマンション選定の方法として「民泊がされていない物件」という条件をつけるかたが出てくる可能性はあるでしょう。マンションでの違法民泊がなぜそれほど問題なのか、さらに詳しい内容は下記でご紹介しています。

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